おめえに食わすチャーハンは無ぇ!
- 作者: 福田和也
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 単行本
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内容は、辛らつですが、さすが威張ってるだけあります。
例えば、北村薫の項では、(63〜75点)
明快な方法論を備えた作家である。作品では、ほとんど殺人がおきない。世界はいつも透明であるし、さわやかである。論理によって日常の細やかな錯誤や幻像を探り、本質に切り込もうとする。
北村のそれ(アイデンティティの明快さ)は、きわめてストイックである。禁じ手を自らにたくさん課している。その禁じ手の中で、新しく展開される晴朗にして本質的な世界に、読者は舌を巻き続けるしかない。
そして、渡辺淳一(22〜49点)は、
渡辺が「亡国的作家」とみなされるのは、紋切り型のポルノグラフィーそのままの性描写のためばかりではない。文章の緊張感の欠如、人間理解の浅さ、小説の構造の信じ難い安易さなどが目につくにもかかわらず、かような作品が多くの読者を集めていることをして、日本民族の「衰微」の明確な徴と受け取らざるを得ない。