鹿島茂「昭和怪優伝」

中日ビルの三階にひっそりと(?)ある書店「本の王国」。研修までの時間つぶしにふらりと立ち寄ってみた。文芸書、文庫の棚もなかなかのセレクション。ネット検索で気になっていたこの本を購入。瞬く間に読了する。日本のプログラムピクチャー史としても俳優伝としても出色。「佐々木孝丸」が革命歌「インターナショナル」の訳詞者というのは知っていたが、明治31年(1898)生まれ「19世紀の人」には驚いた。江川宇礼雄が横浜の大物不良少年だとか天津敏の前職が教員だとかも「へー!」である。「文芸坐のオール・ナイトでも、タイトルに「汐路章」の名が出ると拍手が湧いた。不世出の脇役である。」のうれしい記述も。