氷壁の女

 BSで録画した「氷壁の女」を観る。フレッド・ジンネマンの遺作だそうで山岳映画の傑作ということになるのでしょう。後半ぐんぐん盛り上がります。ショーン・コネリーのエロ親父度満開。
 しかし邦題はまったくいただけない。原題のFive Days One Summerでしょう。
 DVD化はなされておらず、アフィリエイト画像は貼れません。


再び女たちよ! (新潮文庫)

再び女たちよ! (新潮文庫)

 こういうのを迂闊というのかなあ。30年以上も前の読書による思い込みとでもいうのか。伊丹十三のエッセイ集を熱心に読んだのが高校時代。この中の「薯焼酎」の一編。

 次に、焼酎は食べ物を限定する。日本酒のようになんにでも合うということにはならない。焼酎で白身の魚の刺身なんていうのは一向に旨くもなんともないね。一体焼酎にはなにが合うのか? 薩摩揚げが合うんですよ。よくしたもんですねえ、薩摩焼酎薩摩揚げ、これ以上の組み合わせは考えられぬ。

 つまり高校生の僕は、これ以来マンマ受け売りで酒の席において友人などにこの話を得意そうに披瀝し続けた。が、問題は、当時、「薩摩揚げ」と称するものが、僕の環境下に無かった。必然的に僕の思い浮かべたものは、そう。「さつまいもの天ぷら」だったのである。いや、今でも芋焼酎に一番合うのは、さつまいもの天ぷらと思い込んでしまった、僕の味覚を変える事はできない。