今ひとたびの高峰秀子

にんげん住所録

にんげん住所録

 先日テレビで「いつか読書する日」を見て感動した。ビデオで繰り返し見た。主人公を、その娘時代から見守り続ける作中人物(作家)を演じる渡辺美佐子が「伝法で男勝り、でも繊細な女心」の感じで、高峰秀子のエッセイの書きぶりを思い出したのだった。
 「わたしの渡世日記」以来、久しぶりに殆ど20年以上だと思うが、彼女のエッセイ集を開いた。一筆書きのような独特の勢いのある筆致、乱暴を装ったような物言い。たいへん心地よい読み物である。ゆえに高峰を立体的に読んでみようと、今僕の机の上には、以下の本を並べて順に読んでいく計画である。

    1. わたしの渡世日記(高峰秀子
    2. 君美わしく-戦後日本映画女優録(川本三郎
    3. 今ひとたびの戦後日本映画(川本三郎
    4. 高峰秀子の捨てられない荷物(斉藤明美