人はどのように本と出合うか

友がみな我よりえらく見える日は (幻冬舎アウトロー文庫)

友がみな我よりえらく見える日は (幻冬舎アウトロー文庫)

 ポケットに265円の硬貨と50円の割引券があったわけです。105円本3冊分だなあと思いながら、この本と続編の「喜びは悲しみのあとに」と並びのもう1冊を手にしたわけです。
タイトルも何かなあ、月並みだなあ、とか思いながら。この「月並み」が著者の「普通」を指向する哲学につながるわけですが。
 ふと解説者を見ると、鶴見俊輔である。そこで思い出した。あの上原隆だったのかと。昔、思想の科学に連載された哲学をめぐるメモを集めたような本「『普通の人』の哲学」を読んでいたから。
 共感しながら2冊読み終えました。解説の鶴見と村上龍と同じく。
 そして続編の最初に書かれていたのが、残りの1冊の著者内海文三だったのですよ。偶然にも。「ハルビン・カフェ」です。