なぜいま人類史か
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- 作者: 渡辺京二
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2007/01
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明治維新研究はこれまで、あまりに理論に煩わされて来たといえます。とにかく歴史解釈の理論があって、その理論をむりにあてはめんだために、不必要な迷路に入り込んできた、いやわざわざそれを作り出して来たと思います。…素直に見ると、幕府を倒壊させた張本人たちは、外圧に対抗できる強力な国家を欲した、そしてそのために倒幕に立ち上がったことは明らかです。
明治維新の根本問題は、資本が完成しようとしている世界市場という場に、伝統的社会としての日本が曳きずり出されたということです。これが一切です。日本の悲劇も喜劇も、絶望も希望も、一切ここから始まったのです。日本ここではじめて世界史の舞台に曳き出されたのです。世界普遍性としての西欧との対決、これが維新のアルファでありオメガです。下世話な言い方で申し訳ないけど、日本は強姦されたんです。いずれ女にならなければならない運命だったんだけどね。強姦されたことで、彼女の青春は狂ったんです。それが明治・大正・昭和三代の、わが近代の狂想曲だったんです。こないだの敗戦で、彼女はやっと、少しは周りのことがわかる大人の女になったんです。
- 作者: アレッサンドロ・ジェレヴィーニ,須賀敦子,芸術新潮編集部,松山巖
- 出版社/メーカー: 新潮社
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