植草甚一という生き方
- 作者: コロナ・ブックス編集部
- 出版社/メーカー: 平凡社
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- 作者: 小林桂樹
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「画面がワイドになったときは、三人のシーンが上手に撮れるので、カットをあまり細かく割る必要がなくなって、自然とセリフが長くなりました」
(男はつらいよ 葛飾立志篇では)「たばこの煙を吐き出しながら、とらやの団子を食べるのは、僕のアドリブです。渥美さんは『団子食べるか、たばこ吸うのか、どちらかにしたらどうだい。そのうち、間違えて、たばこ食って、団子吸っちゃうぞ』とアドリブで返してくれました。いかにも、寅さんの言いそうなせりふで感心しました」
「映画の衰退を『テレビが普及したせいだ』と言う人がいますが、僕はそれよりむしろ、日本が豊かになって、スポーツカーでドライブしたり、海外旅行に出かけたりということが、映画で見るだけじゃなく、自分たちで実際にできるようになったことが大きかったと思っています」
(あの夏の日〜飛んでろじいちゃん〜では)「僕自身にとっても計算外のことで、台本にまったくないことをやったのですが、大林監督は、カットをかけずに、ずっと二人を撮り続けていました。拓郎君も何かを感じてくれたのでしょう。目に涙を浮かべて、おじいちゃんの僕を見ていました。『こういうことがあるから、カメラはずっと回しておいてね』と、大林監督はスタッフに語りかけていました。そのテークが映画で使われています」