長州人の野望を粉砕せよ!

敗者から見た明治維新~松平容保と新撰組

敗者から見た明治維新~松平容保と新撰組

 図書館で借りた。標題どおりの内容。早乙女先生の「薩長憎し」によって「会津士魂」(正続二十一巻)は完成した。私にはそれを読み通す根性も無いので、本書で内容を掴むにとどめよう。
 「敗者は歴史を持たない」成る程、そうであれば、西郷もテロリストを江戸に放って放火、強盗、強姦、殺人を指導した戦争放火者と言わねばならない。
 大河ドラマ篤姫」が人気である。異色なのは高橋英樹演ずる島津斉彬、水戸の徳川斉昭、福井の松平春嶽などが参政して幕政の改革にあたっているドラマ作り。幕藩体制自身によってゆるやかに改革は為されつつあったのだという観点から描かれている。(草刈正雄の老中・阿部正弘なんて素晴らしいキャスティングで)
 これに対する外様の雄藩による武力革命「明治維新」による伝統の破壊を理念無き革命として、タリバン紅衛兵になぞらえて指弾する。一読をオススメする。