稲刈や子供の神のおはす村

 昨日はサンダースたちの学校の田んぼの稲刈りを手伝う。昔、千葉県の農家で手伝わせてもらって以来久しぶりだ。5年生の子どもと手刈り。田植えのときもまあ、ほとんど泥遊びのようなものだったけど、稲刈りも似たようなものだった。しょうがないよな、先生たちだって経験者はすくないだろう。
ちょっと休憩とあぜ道に座っていたら、僕の隣に男の子がひとりやってきて座った。それから独り言のようにブツクサつぶやき始めた。
「稲刈りなんだから僕だって稲が刈りたいよ」
「刈る役、縛る役、運ぶ役って決めたけどあいつら(指をさして)好きなことしかやらないもん」
「ブツブツ…」
 返事をしかねていたけど、「そりゃあ刈りてえわなあ」とか「好きなことしかやらんちゅうのは、良くねえなあ」とか話しているうちに彼の気が晴れたのか「お茶が飲みたい。行こうっと!」と言って、仲間たちの方へ戻っていった。
 愚痴というか、自分の中に溜まったものを誰かに受け止めてほしかっただけなんだよね。人の話を黙って聞くというのは大事だことだなあと実感した。
自分の子どもだとなかなかそうはいかない。難しいね。つい「うるさいなあ。宿題先にやれ!」なんて下らない対応したりする。